エアマックス登山家

かつて太田一高山岳部キャプテンだった私は、10年の時を経てなんちゃって山家としていまは山を楽しんでいます。最愛の登山靴(スポルディング)を履 き、山へ向かうその瞬間「オレってサイコー」と思わずにはいられない。バカだ のチョンだの言われてもいい。だって山、きなんだもん
 

今回のターゲットは茨城県の男体山。決行は明日(今日決めた)。さて、準備、準備。
 

今回の装備(予定)
 ・登山靴・・これがないと始まらない。カッコと実益を兼ねた、車にたとえるならアルファロメオみたいなヤツ。
 ・ザック・・・なんちゃって系のおさんぽザック。入ればなんだってOKさ!
 ・炊飯系・・イワタニプリムス君とその仲間たち。シェラカップはチタン製がお好き。
 ・テント・・・今回は日帰りの予定だが、遭難したときのために
 ・ライト・・・同じく遭難したときのために
 ・チョコクリスピー・・ゴハンつくるのが面倒なとき、また長期の遭難のために(由緒正しきケロッグ製)
 ・地図・・ある意味いちばん怪しげ。IEで取り出して印刷しただけのよくわかんない地図。
 ・飲み物・・ういるそんのパック。小型軽量でゴミも小さくてすむ。
 ・お金・・・ある意味、山では一番価値の無い紙切れ。だが、人がすむエリア(駅等)では効果絶大。
 

今回の装備(実際)

 ・登山靴・・エアックス96
 ・ザック・・・ホームセンターの1980円の通学的リュック
 ・炊飯系・・イワタニプリムスとその仲間たち(ライター 忘れた
 ・テント・・・重いので持たなかった
 ・ライト・・・蛍光灯
 ・チョコクリスピー・・これは必須アイテム。
 ・地図・・・持っていかなかった。俺の頭脳様が覚えてるぜ。
 ・お金・・・じゃらじゃらと持っていってしまった。


さて、登山口まではレガシー君にのりあんなみちこんな道どんどん行ったわけですが、登山口 周辺に駐車場がありました。なんとも観光地化が進んでいる気がしてなりません。
入山カードなるものを書いて、ポストに入れ、いざ出陣!男体山め、めにものみせてくれるわ

登山口はいたってフツーの農村です(←地元住民に超失礼)。まちがって畑のほうへと行ってしまったときには、だれかに見られて腹抱えてわらわれてな いか、見渡してしまいました。気を取り直して、まずは運命の分かれ道、「健脚コース」「一般コース」。かつて山岳部をし、山の真髄にどっぷ りとつかって骨のずいまでアルピニスト?な俺様は迷わず「一般コース」で。いーじゃん、病み上がりもしくはブランク上がりの体、装備だってマックスチョコリスピーだし、どうしろっていうのよ ね。準備が悪いのは承知の上。男体山だし、遭難はしないでしょう。山をなめてかかるのも問題ありですが、そこはそこ、なんとかなるでしょう(←こういう人 が先陣きってし たりするのか)来ちゃったものはしょうがないでしょう。いまさら策を練っても仕方が無いので

さて、手ごろな枝を杖代わりに、奥へと進みます。いざゆかん。神々の詩をもとめて! もう10分くらいで意気があがり始めた。イカンぜよ。日ごろの鍛錬の成果がケンチョに出てる気がする。健脚コースに行かなくてよかったと、骨の髄までしみ わたるぜい。
そうしているうちに木々の間から奇妙な岩が、これぞ山の
この世界の醍醐味は非日常的な尊厳ある空間をこころゆくまで堪能できることにあると思います。TVみてあははオホホなんて最高に具のだと、俺は声を大にして言いたい。

人生の真髄を極めんがため」・・いい言葉だ。なんていい言葉だ。まさにこの瞬間のためにあるような言葉です。ここでしばし休憩。 チョコクリスピーとDAKARAで遅めの朝食。
なぜ牛乳じゃないか。いい質問だ。牛乳はすなわち脂肪のエキス。それにくらべてDAKARAは 塩分・カロリーを排出する(らしい)ので、太ってきた体をリセットするにはちょうど良い。ゴクゴクと飲むとにしみわたるぜ。かー!!俺ってサイコー(←見てる人いないのででかい声で)。
 

なんてったって、7時間山歩きをすると4.2メガカ ロリーを消費する。メガですぜ、旦那。
420万カロリーですよ。下山したときに解ったのは汗はミズノのプレスサーモのシャツを貫通、セーターを貫通、ユニクロエアテックジャ ケットを貫通し、リュックを汗で濡らしておりました。

さて、休憩をいくどとなくし、山の胎内に分け入っていく俺様の前に、なんと焼け爛れた木々が現れ始めた。下は高山にありがちなササだが、これだけで 山の雰囲気はでてる。が、
そんなことより、ショッキングだったのは、1年あまり経った今でも、男体山事件の傷跡はいえていなかったという現実だった。焼け爛れてもなお、そこにたっている木 々のつらさが気温に反映されているのか、めっぽう寒い。どんな思いで焼かれていったのか。俺様は無言で礼をしました。

このあたりになると、頂上が近いのか他の登山客を目にする。みなそれなりの格好をしていて、どの山に行っても恥ずかしくないようないでたちです。そ れに比べ、俺様はそのまま会社にいけてしまうようななんとも山っぽくない格好。おまけに靴はエアマックス。ナイキがサ モトラケのニケを題材に会社を興し、一世を風靡したその靴も、いま じゃあまり騒がれなくなった。しかし、できの悪い靴ではないので好んで履いている。いま通勤にはエア・ジョーダンで行っているが、登山にはやはり不向きな シューズで、ぬかるみに入るとをも予感させるスリリングな世界を堪能できたりもします。
 


しばらく進んでいくと、急に視界が開け、そこには休憩所が。アルピニストがこの休憩所の存在をひていしたくて仕方ないのですが、軟弱に弱った体はのど の渇きを潤す液体と茶褐色に光る太陽の恵み(dakaraちょこくりすぴ)を求めて、気持ちとは正反対の行動に。

「大円地越え」というのですが、上の看板に注目!なんとが まちがってるじゃありませんか。こんな横暴を許してなるものか。しかもこの看板の近くには20分とかかれています。俺様は1時間以上もか かって到着したのに・・・・俺が軟弱なだけでしょうか?

このへんにくるともう下は笹だらけでいやがおうにも山やましくなります。やはり山は
良いものです。と でもいいましょうか。世界が違って見えます。自然の厳しさ、暖かさを肌で感じ、高揚していく、まるで人生と一緒です。りきむと失敗するのも また人生と一緒。肩の力を抜き、大いなる神々の遺産を堪能することにしましょう。

さてこの大円地越えの休憩所、見上げるとあるわあるわ、落書きだらけです。どこの公園もこんな光景があるのでしょうが、これを読むの も一つの楽しみです。いろんなことがかいてあります。大部分はどこのだれそれだ!的な書き込みばかりですが、たまにホッとする書き込みがあったりもしま す。ここにも山火事のつめあとというか、で書かれた字を目にします。この落書きを目にした 人には、木々の苦しみはとどいていないのでしょう。

ココを早々に立ち、足早に頂上への一歩を踏み出す俺様。もうここまでくると回りの景色も「神々の」といった感じで、カメラに収めて感動が薄れるのがおしいくらいの雄大である景色が見渡す限りに広がります。まるでプリンのカスタードを最後に食べるような、あの感 動。つらいことがあるから、良いことがあったときに人は喜べるのです。
 


たとえば良いことがあった日にはカレンダーに○、悪かった日は×をつけていくと、×ばっかりのカレンダーができあがります。でも、その中に、ひとつでも○ の日があると、それだけで嬉しい気分になってしまいます。人生って、そんなもんですよね。山は人を大きくする。何かできそうな予感を奮い立たせる。そんな 錯覚におとしいれてくれます。この登山の3日後、かつて高校時代の古いか ら年賀状が届きました。彼もまた、山が好 きな人で、機会があればぜひ、一緒に行きたいものです。この山々があるかぎり、人は豊かな心をもち続けることができるのでしょう。